距離だけでクラブを選ぶと、100切りは遠ざかる──ラフからの“守りの一打”がスコアを救う

ラフ

夏のラフは想像以上に厄介です。
以前はボールの頭が見える程度に刈られていたラフも、最近は芝の伸びが早く、ボールがすっぽり沈むことも珍しくありません。フェアウェイを狙ったショットが思いのほか転がってラフに入り、見つけるのもひと苦労。こうした場面でのクラブ選びは、スコアに直結します。


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“届く”と“狙える”は別物

残り距離が200ヤード前後──フェアウェイなら2オンも夢ではない距離です。
しかし、ラフに沈んだボールから長いクラブ(3WやUT)を振るのは、成功確率の低い賭けになります。
フェースが開いたり閉じたりして、トップやダフリが出やすくなり、結果として4オン・5オンの悪循環に…。

女子プロの試合では、実績ある選手ほどラフからは無理をせず、短いクラブでフェアウェイに戻し、得意距離からウェッジで勝負します。これは守りではなく、計算された攻めなのです。


得意距離を残すという戦略

100切りを目指すなら、まずは「自分の得意距離」を決め、その距離から確実に寄せられる練習を積むことが重要です。
例えば、80〜100ヤードをSWやAWで安定して打てるようになれば、ラフからも無理せず得意距離を残せます。

そのためには、ウェッジ選びも大切です。
バウンス角の大きめなサンドウェッジ(例:おすすめのサンドウェッジ一覧はこちら)は、ラフやバンカーからでもヘッドが潜りすぎず、安定したショットが打ちやすくなります。


練習は環境づくりから

コースに行かない日も、自宅で距離感や打点を磨くことができます。
例えば、自宅用アプローチマットバンカーマットを使えば、芝や砂の感覚を繰り返し体に染み込ませられます。

「得意距離を作る」ための練習は、ドライバーを振る時間よりもずっとスコアに直結します。


今日の極意

  • ピンまでの距離よりも「今のライ」と「自分の得意距離」を優先する
  • ラフからは無理せずフェアウェイに戻す勇気を持つ
  • ウェッジの性能と練習環境を整えることで、守りの一打が攻めに変わる

100切りは飛距離勝負ではなく、状況判断と再現性で達成できます。
次のラウンドでは、ぜひ「残り距離」ではなく「残したい距離」でクラブを選んでみてください。

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